ラウドなドラムMIXを通してルーティングの重要性を書いてみた

タイトルの通り、ラウドなドラムのMIXを通してルーティングの重要性について書いていこうかなと思います。

アマチュア界隈で、およそやりたい事がラウドロックな音なんだろうな~という雰囲気の作品を色々聴いていて感じる事が多いんです、ドラムがしっかり鳴ってないな、と。MIXのTIPSは検索で沢山手に入るはずなので、全体的にレベルが底上げされてるのはわかりますが、逆に数が溢れてて取捨に手間がかかってしまい、結局自分が欲しい情報にフォーカスして取得しがちなのかな~って印象です。まあなんつうか、単体の音作りにフォーカスしてるなぁと。例えばスネアの音作りとかキックの音作りって、なんとなく1つ1つどんなの挿してどういう風にってとこまではやられてるんじゃないかなってレベルのが多い。ここから先で結構変わるかなってのが個人的な見解です。

ナチュラルにやりたい時は別ですけど、最近の邦ロック界隈にもよくあるドーンバーンみたいな音にしたい場合なんかは、録り音にとても恵まれてる場合を除いてはほぼ間違い無く単体の音作りだけではできません。では具体的にどうするのか。

先ず単品の音作り、まあざっくりキック,スネア,ハイハット,ラックタム,フロアタム,オーバートップ,アンビエンスマイクくらいの感じで分けて処理するのが一般的かと思います。単品それぞれの処理は他のTIPSにお任せするとして割愛し、私が今回フォーカスしたいその後の話に移ります。 一旦単品の音作りをしてサミングして(纏めて)コンプ等で整えたものを聴いてください。

上記を更にドーンバーンって音にするには、皮物の音像をでかくするという事が必要と想像できますが、それをやる為に容易に考えつくのが「遅れた音を足す」事です。ギターの疑似ダブリングや歌の音像を浮き立たせる為にSlappingDelay使ったりするのとほぼ同義です。少し遅れた音を混ぜる事によって音に厚みが増しますし、残響が足されている事で音が太く響いてる様に聴こえます。まあリズム楽器なんでDelayはさすがに使わないです。

具体的な方法としては、スネアやタムをショートリバーブに送ってみてください。んで良い具合に混ぜたらそれだけでも印象は変わります。まあそんなの当たり前でしょって話ですが、そこから先、この残響をどこにルーティングするのかを試行錯誤してみてください。例えばキット全体をサミングして、ドラム全体としてコンプやEQで処理するというルーティングをしていたとして、その中にこのリバーブを送ったとすると、このリバーブをスネアやタムの音の一部としてサマリする様なイメージになります。リバーブがかなり短く、皮物の鳴りを補完する様な掛け方の場合はこの手法が有効なケースが多いと思います。ですが、今回の様にドーンバーンとしたい場合はそれより大袈裟な掛け方になる想定となりますので、キットのサミングには入れずに加工というルーティングの有効性を考えてもよいでしょう。キットのサミングはドラムセット全体をまとめて整える様な目的でやるのが有効と考えます。そういう意味では、キットそのものの補完でなく装飾音として付加したリバーブは別処理にした方が音がおかしくなりにくいと思います。

というわけで、先程のサミングとは別にスネアとタムをショートリバーブに送り、それのルートはサマリとは別ルートに出したものを聴いてください。

わかりやすくする為に結構大袈裟にしてますが、だいぶバーンと鳴ってる感じに聴こえると思います。ドラムだけで聴くと特にやり過ぎでしょって感じですが、まあ周りのオケにより適宜のさじ加減でやってみましょう。

面倒ならスネアとタムを同じリバーブに送ってみてもいいですし、もちろんそれぞれ別々に質感を変えてもいいし、片方はサマリに混ぜるとか、まあ色々やってみてください。ほんで、楽曲に合う組合せを見つけましょう。

んで、最後のトラック。上記のリバーブを混ぜた事でスネアばっかり鳴ってる風に聴こえる感じになったので、それを調整します。これも色々やりようはあるんですが、とりあえず私の主観でここでは他を鳴ってる感じに強調しつつ、スネアは抑えるイメージで処理してみました。具体的にはキットサマリのオーバートップとアンビエンスを少し大きくした状態でコンプに送ってパラレルで混ぜました。

なので、キットサマリ,皮物のリバーブ,パラレルコンプの3つの音がある状態になりますが、これらを混ぜてリミッターを掛けたものがこちら。

だいぶ最初のトラックに比べるとドーンバーンと鳴ってる感じになったかと思います。因みに、最近のラウドなドラムの音作りでとてもよく使われているレイヤーについても同じ様に考えてみてください。単品の補完であれば、まとめて1つのスネアとかタムとして扱ってもいいし、あえて別ルートで作り込んでからメインのセットと混ぜるのもありです。その際の残響の送り方も然りです。

何が楽曲に対して最適解かというのは千差万別ですが、とりあえずラウドなドラムトラックを作りたいと思ったら、鳴りをどうコントロールするかを考えて、ルーティングを試行錯誤してみてください。

また、このルーティングの重要性については、他のパートについても同じ事が言えます。例えば歌も残響やディレイをどういうルーティングで使うかで掛りが変わってきますんで。また、コンプもただ闇雲に直列で繋ぐのではなくて、パラレルで混ぜると全然質感変わりますしね。時短するならある程度決まり切った作業で時間を稼ぐ事になるんだと思いますが、そうでなければ、このエフェクトは必ずこういう挿し方をするんだという先入観を捨てて、様々なルーティングを試して引き出しを増やしていく事をオススメします。

やろうと思ったけど何かわかんねって思ったら、こちらをご参考にして頂くもよし、ツイッター等で私に直接聞いて頂いても構いませんので、トライしてみてはいかがでしょうか。

それではまた。

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