音源をグレードアップする為に押さえるべきポイント

ツイッター始めてから特に増えたんですが、ライブに足を運ぶ機会が増えてきました。そのライブの中で物販で売られている音源を手にする事が結構あって、それを聴いて感じた事があったので書こうと思います。

そもそもキツいレベルは置いておくとして、光る物はあるけど一線級と比べるとやっぱ違うよなぁってところで、傾向として出ているのは主に2つ。
[1]音源としてしっかり作り込まれているが、プレイがライブと一緒。(割とコーラスとかも無かったりする)
[2]アイデアは盛り込まれているが、音源としての完成度に差がある。

[1]は、恐らくレコスタとかで録ってたりとか、プロのエンジニアやそれと同等のスキルを持つ人(場合によってはメンバー)にMIXとマスタリングしてもらってたりとかしていて、音源としてのレベルが高いんだと思います。
ただ、実際のレコーディングにあたっての準備作業がされていなくて、ライブの演奏をそのまま再現という感じなのかなというのが主な印象です。
この場合は、もうやる事ってただ1つだと思うんだけど、プリプロをやりましょう。
何やるかって言ったら、レコーディング向けのアレンジ練り込みやテンポの確定とか、場合によっては曲の構成にテコ入れしたりです。やる事を事前にしっかり決めたり練ったりしておいてからレコーディングに臨むのが重要という事です。
遠い過去、アレンジャー兼プレイヤーとしての側面が強めでエンジニア的な事もやる方とお仕事をする事が多かったのですが、その方はアレンジに関してはプリプロの前にある程度作り込んだり仮で録りまで済ませておいて、本チャンで取捨選択するみたいなのが多かったですね。音的にはクライアントと狙いたい方向性の音源持ち寄ってこんな感じの音に~みたいな会話をしていて、事前準備していたアレンジと合わせて音像について相談していくみたいな感じでした。
よく本とかである真ん中にドラムとベースとボーカルがあって、左右にギターやらピアノみたいな図あるじゃないですか。あれみたいなのをフリーハンドで書いてましたね。イントロはこうでAメロはこうみたいな感じでブロックごとに。要はどんな手段でもいいので、一緒に作っていく人間全員があらかじめイメージを共有しておくというのがポイントかと。
ライブ中心としたバンドのレコーディングであれば、普段のライブではメンバー的にライブで再現できないフレーズの補完や追加する楽器、それにコーラスアレンジが先ず必須でしょう。あとは適当に音を配置するのではなくて、曲のどの場面にどこで何を鳴らすのかをイメージして、盛り上げるのか落ち着くのかというのを明確にしておけたらベターだと思います。
予算の関係でレコスタを長時間押えるのは難しいってケースが多いと思います。レコスタで行き当たりばったりではなくて、何をやるかを明確にした上で、事前にタイムスケジュールまで組めたら理想的ですね。
以上の事で[1]についてはグレードアップできると思います。

[2]は、近年のコンシューマ向け宅録製品の充実に伴ってか、バンド音源でも結構宅録でCD作るってケースが増えてきていて、宅録なのでふんだんに時間は使えるから色んなアイデアは出せるんだけど、混ぜるノウハウが無くてとりあえず並べたみたいな状況が多いのではないかと思います。
あまりMIXに明るくない方がMIXする現場に何度か立ち会った事があるんですが、音作りはネットでTIPSを見てなんとなくでもエフェクター挿してここ削ってここ出してみたいな事をやって、モニターしながらバランスをとって終わりみたいなのがよくあるパターンというか、私が見た中では100%こうでした。
無論、音1つ1つの作り方にも差はあると思うのですが、それよりも曲を通して鳴っている、例えばメインのギターパートなんかが、全ての場面で同じフェーダー位置という事にとても驚きました。このやり方だと、最大公約数的なバランスの取り方になるなので、結果としてAメロでは音がでかいしサビでは音が小さいみたいな事になりがちです。多分ここを聴かせたいとかこれは引っ込んでていいってイメージはあると思うんですよね、アイデア出せる人なら。ただ、バランスをザックリ取ったらそこで思考停止してしまう。面倒ですけど、そのイメージを具現化する事にトライしてみてはどうかなと思います。
メインギターを例にとりますと、大まかな位置とボリューム決めた後に、何処が聴こえる聴こえないってのを洗い出して、対処したいとこはしていくという作業をします。全フレーズがくっきりはっきり聴こえると言う選択肢もありですが、それって大概の場合は他パートに比べて音がでかいです。よくある例として、ブリッジミュートでずむずむ言わせる部分が有る様なフレーズは、ずむずむがうるさくない程度にすると高い音があんま聴こえないなんて事になりがちですが、こういう時は高い音で且つ聴かせたいフレーズのとこはオートメーションで上げてしまえば、ずむずむはそのままに高い音のフレーズが聴こえるようになります。コンプをかけるのも一つの選択肢ですが、薄くかけたらあんまし変わらないし、強くかけるとコンプ感が出てしまいます。また、ダイナミクスの差が無くなると音が後ろにいってしまうんですよね。だからコンプは意図的に後ろに定位させたいわけでないなら、強くかけずに狙った箇所をオートメーションしてみましょう。
ベースとかドラムは別として、上物パートは聴かせ処と引っ込めどころをあらかじめ決めて、狙って出すという事をしていくと変化が出てくると思います。場合によってはベースも印象的なフレーズがあったりするので、そういう時は聴かせる演出を考えてみるとよいと思います。

あとがき
つらつらと書きましたけども、じゃあ自分のバンドの音源はどうなのよ?と言われると、正直やり切れてる物というのは少ないです。
先ず、プリプロ目的で集まるってのが習慣無いからハードル高かったりするんですよね。会議って体裁で集まると酒飲んで終わったりするし。
プロレベルの場合は、メンバーが不慣れでもお仕事として制御する大人が居たりするので、その辺は円滑に回ってると思います。その大人役を誰かがやるか、メンバーが一丸となってモチベーション上げてやるしかないでしょうね。
私が大人役を買って出られたらいいんですが、度が過ぎると溝ができてしまうんじゃないかという懸念もあるので、あまり強くは言えないんです。あれせぇこれせぇ、いついつまでにやってこいみたいなのって、仕事じゃないから言いにくい。
そんなわけで、改善ポイントは挙げられるけど、実践できるかどうかはまた別なのかなという話でした。ただ、上を目指してやっている方々であれば、これは実践していくべき事項だと思うので、参考にしてみて頂ければと思います。

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